m_moriabc
アルチザンの祖アルティエリが手掛ける最後の仕事とされるブランド。
オーダーメイドで作られる靴は芸術の域に踏み込んだ圧倒的な迫力を持つ。
このブランドの基本情報やデザイン、人気アイテム、中古相場まで大解説!
m_moriabcの基本情報
| ブランド名 | m_moriabc(メモリア) |
|---|---|
| デザイナー | Maurizio Altieri (マウリツィオ・アルティエリ) |
| 国 | イタリア |
| 立ち上げ時期 | 2015~ |
m_moriabcは2015年にイタリアで立ち上げられたシューズブランドです。
デザイナーのアルティエリが5年以上の歳月をかけて美を追求した渾身の3型の木型をベースとするシューズを制作しています。
「a,b,c」の3つ木型をベースにカスタムオーダーしていく仕様で、アメリカのホーウィン社製のコードヴァンを使用した、最高級なシューズを展開しています。
ちなみに「m_moriabc」は「memento mori a b c(メメント・モリ・エービーシー)」を繋げたブランド名となっており、「a,b,c」はそれぞれ「過去」、「現在」、「未来」を表しています。
メメント・モリとは
メメント・モリとは「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」「死を想え」という意味を持つラテン語の言葉。
現代では主に「死を意識することで今を大切に生きることができる」という解釈で用いられることが多い。
アルティエリの最初のブランドである「カルペ・ディエム=(その日を摘み取れ)」とブランド名が対比されています。
現代的な解釈ですと意味が若干被っている気がしますが。
定価の値段帯
| Shoes | 約¥500,000~ |
|---|
m_moriabcの特徴

m_moriabcの特徴といえばこちら。
①3つのラスト(木型)と11個のモデルによる表現

m_moriabcは3つの木型と0~10までのモデル計11種を展開しています。
木型とは、靴型と呼ばれる、靴を製造する時の足型です。 昔は木製だったため「木型(きがた)」と言います。
まずm_moriabcの木型の説明ですが、3つの木型は「a,b,c」で分けられており、それぞれ「過去」、「現在」、「未来」を表しています。
それぞれ簡単に解説いたしますと
「a」=過去 —— 丸 —— 木製

aシリーズは「過去」の名前を冠するだけあって、トゥに丸みのあるデザインでカルペディエム時のシューズに近しい形をしています。
aシリーズの靴箱は木製で伝統を表すもの、という表現になっています。
「b」=現在 —— 正方形 —— 鉄製

bシリーズは「現在」の名前を冠しており、作られるシューズは現代の靴の要素抜き出しながら、靴を構成する要素を必要最低限にしたワンピース構造で作られています。
トゥの丸みはaシリーズの物と比べて鈍い曲線を描いており、スクエアの形に近しいデザインとなっています。
bシリーズの靴箱は鉄製で現在を表すもの、という表現になっています。
「c」=未来 —— 三角形 —— アルミ製

cシリーズは「未来」の名前を冠しており、ボクシング シューズやランニング シューズといった靴の要素を取り入れたものとなっています。
トゥの形は丸みを帯びた「V」字型に近い形、いわゆるポインテッドトゥの形になっており、三角形に近いデザインになっています。
cシリーズの靴箱はアルミ製で未来を表すもの、という表現になっています。
ちなみにこの「a,b,c」以外にもシルバーのペイントが施されたシリーズの展開もあるみたいです。

モデルに関しては0~10までのモデル計11種で展開しています。
| RaDiCaL(ラジカル) / ZeRo(0) |
| BaSe(ベース) / I(1), Dve(2), TRe(3) |
| VaRiaTioN(ヴァリエーション) / QvaTTRo(4), V(5) ,Sei(6) |
| MiNiMvM(ミニマム) / SeTTe(7) |
| aVaNT(アヴァン) / oTTo(8), NoVe(9) |
| iNDieTRo(インディエトロ) / X(10) |
②高品質な素材の使用

m_moriabcはオーダーなので好きな素材を選べますが革の王様ことホーウィン社のコードバンを使用することができます。
コードバンのタンナーでもスペシャルなところの素材を様々なカラーや仕上げで自分好みの物を選ぶことができる、なんとも贅沢なものとなっています。
③手作業による丁寧な仕上げ

m_moriabcのアイテムはすべてハンドメイドで制作されています。
また使われる技術も大変手が込んでおり、グッドイヤー製法やノルウィージャンウェルト製法、大昔の靴づくりに使われたウッドネイル製法などを使い分けたりしています。
主に東欧の靴によく見られる意匠で、アウトソール側から インソールに掛けて下穴を開け、そこに木釘を打ち込んでソールを固定する 堅牢で柔軟性に優れた製法のことです。
また細部のディテールも徹底しており、アウトソールにバファローレザーを用いたり、独自のインソール、ココナッツを使用した裏貼りのソールなどこだわりが詰まっています。
m_moriabcのデザイナー Maurizio Altieri (マウリツィオ・アルティエリ)

m_moriabcのデザイナーは鬼才の異名を持つマウリツィオ・アルティエリという人物が務めていました。
マウリツィオ・アルティエリは18歳の時に放浪の旅に出かけ、約10年ほどメキシコやタイ、スペイン、トルコ等世界中を巡り、うち2年間ロンドン、半年間ロサンゼルスに定住しました。
放浪の際にクロムハーツのリチャード・スタークの下で働いていたアルティエリは、製造と革処理の基礎を学び、1994年にイタリアのペルージャでCARPE DIEMを設立します。
彼の作るアイテムはレザーに洗いをかけたり、今でこそ普通ですがシワや色褪せた加工など革新的な製法で独創的なアイテムを生み出しました。
そんな創造性溢れるアイテムが、CARPE DIEM の独特なスタイルの基盤となっています。
ちなみに彼の革新的なアイデアと芸術的な視点は後世のファッション界に大きな影響を与えています。
1994年以降の経歴としては以下の通りです。
- 1995年、靴とレザーのコレクションをスタートさせて本格的に活動を開始。
- 1999年、布帛ラインの「LM Altieri」を展開。
- 2000年、「CARPE DIEM」から「C DIEM」にブランド名を変更。
- 2001年、社名を1+1=3(1 piu 1 uguale 3)に変更。
- 2002年、一枚布で作る衣類の「linea」、オーダーメイドの「sartoria」を展開。
- 2006年、顧客の温度差との非互換性を感じブランド終了。
- 2015年、アルティエリ最後の仕事としてシューズブランド「m_moriabc」を展開。
- 2017年、「C DIEM」復活。
アルティエリが手掛けたC DIEMについての解説記事はこちら。
C DIEM(CARPE DIEM) 【服好きの最終地点!?元祖アルチザン系 世界を旅して生まれた独自の世界観を服に落とし込んだブランド】
以下は解説できる程情報のないアルティエリのブランド一覧です。
| AVANTINDIETRO(アバンディンディエトロ) | 2009年スタートしたアルティエリのソロプロジェクトライン。 ブランド名はavant(前衛)+ indietro(裏)という造語らしいです。 CARPE DIEMらしいデザインのブーツやレザーシャツを展開していました。 土の中に埋めたレザーを使用したブーツなどもあったとか。 |
|---|---|
| intervallo(インテルヴェッロ) | CARPE DIEM終了後にでていたらしいブランド。 ブーツを出していたらしいですが詳細不明の幻のライン。 |
m_moriabcのコラボ
データなし
m_moriabcを着た有名人
現在のところ情報はございません。
情報が入り次第更新させていただきます。
m_moriabcの中古相場
中古での値段帯
| Shoes | 約¥200’000~ |
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m_moriabcを中古で買う場合
正直ほとんど出回りが無く正確な相場の値段は不明です。
時々メルカリ、ヤフオクに流れていることがありますので欲しい方はチェックしておくと良いかと。
m_moriabcを売る場合
このブランドを売る際ですが高く売りたいのであればメルカリなど個人間取引や宅配買取がおススメです。
ただメルカリなどは売れるのに時間がかかる場合がございます。早く手放したい場合は宅配買取を申し込みましょう。
ちなみにキガエルが高価格で買い取ってくれるためおススメです。
古着バイヤーが見つけたおススメアイテム
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外部サイト
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