服好きの最終地点と言われるアルチザン系ブランド。
そのジャンルを作りだしたに等しい功績を残した、C DIEM。
世界を旅して生まれた独自の世界観を職人が手掛け生まれたアイテムに惚れる人が続出した、伝説のブランドが2017年より大復活!
このブランドの基本情報やデザイン、人気アイテム、中古相場まで大解説!
基本情報
- C DIEM (カルペディエム) 旧ブランド名 CARPE DIEM
- デザイナー マウリツィオ・アルティエリ
- 国 イタリア
- 立ち上げ時期 1994~2006(休止)2017A/W~
C-DIEM(旧CARPE DIEM)は1994年にマウリツィオ・アルティエリによって設立されたブランドです。
ブランド名の由来はラテン語で「その日をつかめ」という意味で、瞬間を生きろという意味を表しています。これは古代ローマ哲学者ホラティウスの言葉だとか。
C-DIEMの商品は全てハンドメイドにより生産されており、主にレザー製品を作っています。ファッションの域を超えて芸術品と評されるそのアイテムは、職人によって全行程手作業で作られ、製造段階で経年変化による味と深みを生み出しています。
ちなみに日本での初めの火つけ役はあのコムデギャルソンだったとか。川久保玲は、日本で殆ど無名だったカルペディエムを見出し、コムデギャルソン青山店でカルペディエムのブーツを中心としたシューズの発注会が行いました。川久保玲のブランドを見出す能力、おそるべし。
あと、クロムハーツを日本で一番最初に取り扱ったのが、コムデギャルソンだそうです。
そんなC-DIEMはラインも多く存在するので別々に分けて書きたいと思います。
C-DIEM(旧CARPE DIEM) (カルペディエム)
一番最初に始めたのがメインラインCARPE DIEMです。
デザイナーのマウリツィオ・アルティエリは10年間、トルコ、タイ、スペイン、メキシコ等世界中を回り、94年、イタリアのペルージャにCARPE DIEM)を設立。95年に靴とレザーのコレクションをスタートしました。

CARPE DIEMの特徴はレザー。全てハンドメイドにより生産されており、職人の技術とデザイン、そしてホースデストロイやベビーカーフなどのレザーの質に多くの人を虜にしました。
さらにレザーシューズだけでなく洗えるレザーシャツなども有名です。
職人による全行程ハンドメイドのため数が作れず、限られたショップのみに卸していたため、CARPE DIEMのカリスマ性に拍車がかかります。
その後、2001年にはブランド名をC DIEMに改名、同時に社名も1piu 1 uguale 3(1+1=3)に変更しました。
人気を博したCARPE DIEMですが、2006年、アルティエリは会社の拡大で顧客の温度差との非互換性を感じ、1piu 1 uguale 3の活動を終了します。
そして満を持して、2017年に再復活を果たし、またショップでその姿を見ることができるようになりました。
今回のカルペディエムの復活では、レースアップブーツとバックジップアップブーツなど人気の木型のアーカイブが中心。ブーツに使われるジッパーはririからラッカー二にグレードアップしています。

ちなみに、元wjk、現ジュン ハシモトのデザイナー橋本淳やレーベルアンダーコンストラクションのデザイナー、ルカ・ラウリニ、m.a+のマウリツィオ・アマディなど名だたるメンバーがこのブランドから独立しています。
LM ALTIERI (LMアルティエリ)
1999ssより、LM Altieriを展開します。ブランド名は自分の息子の名前から名づけられています。
このラインではリネンやシルクなどを使ったニット、カットソーなどを展開しており、縫製技術などディテールへの評価がとにかく高く「新旧の融合」とまで呼ばれているほど。
さらにSARTORIAと呼ばれている新しいハンドメイドのレザーラインを開始。
sartoria(サルトリア)
2002年に始まったと思われるライン。こちらは実験的に作られた、レザーのオーダーメイドアパレルラインです。

シーム(縫い目)にステッチでオーダー主の名前を入れられる仕様など、アルチザンのオーダーメイドとあってとにかく贅沢なつくり。
ですが、すぐに終了してしまいます。
linea(リエナ)
2002年に「One piece」を基本コンセプトに「究極のミニマル」を追求したアパレルライン、lineaをスタートさせます。

服を一枚地で作るというのがこちらのラインで、現m.a+のマウリツィオ・アマディが携わりました。そのため、m.a+にもこの精神が継承せれてるとか。
しかし、こちらもすぐに終了します。
intervallo(インテルヴェッロ)
CARPE DIEM終了後にでていたらしいブランド。ブーツを出していたらしいですが詳細不明の幻のライン。
AVANTINDIETRO(アバンディンディエトロ)
CARPE DIEMのデザイナー、アルティエリが新しく2009年スタートしたソロプロジェクトライン。
ブランド名はavant(前衛)+ indietro(裏)という造語らしいです。
CARPE DIEMらしいデザインのブーツやレザーシャツを展開していました。
土の中に埋めたレザーを使用したブーツなどもあったとか。
m_moriabc(メメント・モリ)
2015年、m_moriabcをCARPE DIEMのデザイナー、アルティエリがスタートさせます。
彼が5年以上の歳月をかけて美を追求した渾身の3型の木型をベースとするシューズを展開するのが特徴。
A、B、Cの3パターンをベースにカスタムオーダーしていく仕様で、アメリカのホーウィン社製のコードヴァンを使用した、最高級なシューズを展開しています。
その値段はなんと約50万円です。最強の素材にデザインだとこれくらいしますよね(笑)。
CDM BY CARPE DIEM
ミニマルデザインを追求したLINEA(リネア)、レザープロダクトに特化したSARTORIA(サルトリア)に続くカルペディエムのアパレルライン。
ブランドの本質である革・布・縫製の質への拘りはもちろん、かつてのカルペディエムの面持ち・佇まいを“JAPAN”クオリティによって再現した全く新しいライン。
と長々と書きましたがアルチザン系元祖だけあって、自身の作りたいものを作るという職人の意思が感じられます。何よりファンができるのも納得のアイテムばかり、ぜひチェックしてみてください!
代表アイテム ウォッシャブルレザーシャツ バックジップブーツ
そんなの人気アイテムをご紹介します。どれも人気が高く、昔のものはなかなか出回らないため入手は難しいかもしれませんが、この世界観に惹かれた方は買って損のないアイテムばかりです!
ウォッシャブルレザーシャツ

この定番のウォッシャブルレザーシャツは元から洗いざらしてシワをつけているデザインです。これはアルティエリが世界中を旅をしていた際にレザーの手入れを気にしていられなくなり洗いにかけたことから生まれたというもの。
その当時、レザーにシワをつけるなんて概念がなかったため、斬新なものでした。また、旅をしていた際に彼はクロムハーツで働いていたことがあり、その名残かシルバーのボタンが使われていたとか。
レザーの手入れを気にせず、適当に着て、逆にそれが味となるシャツなのです。
バックジップブーツ

このバックジップブーツは大人気アイテム故、復活後にも同様の型のものが出たり、jun hasimotoからも同じようなモデルが出たりと名作アイテム。
カルペディエムの代名詞『デストロイレザー』を使用したモデルです。履き込んでいくうちに起毛し、より雰囲気、味が出ます。
『デストロイレザー』=レザーの表面に研磨をかけて、表面を粗く加工しているレザー。一見スエードレザーにも近い印象ではあるが、裏革ではなく表革に加工を施しているため、よく見るとその表情は全く異なります。またデストロイレザーは使い込んでいくごとに通常のレザーの表情に近づいていくというエイジングを楽しめるのも魅力の一つです。
デザインは反ったソールに特有の丸みを帯びたトゥ、この曲線のエロさ。見惚れるとはこのことです。
定価の値段帯
靴 約20~50万円
中古相場
中古相場ですが、珍しいラインに関してはほぼデータがないので何とも言えませんが、高いのは確実でしょう。ブランドの認知度はあまりありませんが、コアなファンが多く、全体的に高いものばかリです。
ちなみに、新生C-DIEMも出ましたが、過去の方が質がいいとか言う方もいるみたいなので古い方が値段が上がるかもしれません。
sartoria なし
linea なし
intervallo メルカリ
AVANTINDIETRO メルカリ
m_moriabc なし
CDM BY CARPE DIEM 楽天
古着バイヤーが見つけたおすすめアイテム
ご紹介アイテムはこちら!
CDIEMといえばのウォッシャブルレザーシャツです。値段が落ちたのかアンダー3万円で買えるようになっていますね。
ありきたりで申し訳ないですがめちゃくちゃ好きなアイテム。
これ一枚着るだけで、アルチザンなドエロい雰囲気を醸し出せる優れもの。
はじめはこれに黒スキニーなどでも様になりますよ。
多分一度着ると全身アルチザンに染まっていきますよ(笑)。
それくらい魅力あるアイテムなので気になった方は是非チェックしてみてください!
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